バンショ和ゲゴヨウ

注目論文ツイート中の人がつづる自然科学の解説拠点

チョコレートを食べてノーベル賞を取ろうぜ!

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チョコレートには、気休め程度ではあるけれども恋の媚薬成分が含まれると一部で信じられ、2月14日のバレンダインデーには女性から男性への贈り物にされます。実は、このチョコレートの消費量と、人口あたりのノーベル賞受賞者数の間には、密接なつながりのあることが示されています。チョコレートで頭がよくなったら素敵ですよね。

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植物ホルモンの作用を「なかったことに」できる試薬が続々登場

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植物ホルモンの受容体で立体構造が解き明かされ分子設計が可能になったこともあり、植物ホルモンの作用を打ち消す試薬が続々と登場しています。オーキシンに続き、アブシジン酸ジャスモン酸で受容体アンタゴニスト拮抗剤)が、新たに合成されました。植物の成長を制御する仕組みが成り立たないほど過剰の植物ホルモンを外から投与したとき、拮抗剤が植物ホルモンの作用を打ち消すことができると、実際に示されています。 

 

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化粧品成分ロドデノールで白斑の副作用が出たのはなぜか

世間を騒がせた美白成分で副作用の原因解明か.

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 肌がまだらに白くなる「白斑」を起こし自主回収された某社化粧品の美白成分である「ロドデノール」は、細胞の中で別の物質に変化し細胞毒性を示すことが、培養皮膚細胞を使った実験で判明しました。

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シベリアの光るミミズはちょっとカワリモノだった

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 光るミミズをご存知ですか。テレビニュースで取り上げられて見たことがあるという人もいるかもしれません。暗い土の中に住んでいるはずのミミズが光るなんて不思議だと感じる人が多いのでしょう。

 光るミミズにも種類があります。2014年の研究成果によれば、どうやら進化的な起源は単一ではなく、光る仕組みは複数あるようです。シベリアの光るミミズは、他の光るミミズとは違いました。

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ウアバゲニンの画期的短工程合成

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世界的に有名なフィル・バラン(Phil S. Baran)教授が中心となって、量的供給を可能にするウアバゲニンの画期的合成が登場しました。さながら電子をバトンにして分子内で酸化還元反応のリレーを回すかのような、独自の合成戦略が活用されています。学術雑誌『サイエンス』に掲載されたハイインパクトな天然物合成の成果を紹介します。

 

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