バンショ和ゲゴヨウ

注目論文ツイート中の人がつづる自然科学の解説拠点

天然物化学

アクチンとチューブリンの両取り戦術!海産天然物アプリロニンAは二段構えで細胞骨格を破綻させる

将棋を指して、桂馬で飛車角両取りを掛けられると、「やられた!」とか「悔しい!」と感じます。がん細胞に有毒な天然化合物の中には、これと同じように、細胞骨格を構成する2種類のタンパク質、アクチンとチューブリンを狙って両取りを掛けてくる、効き方…

自然界への挑戦!テルペン環化を人工の超分子空間で

テルペンのなかまには、よい匂いがして香水に使われるなどさまざまな機能成分が多く知られています。新たに、テルペンのなかまを化学合成するために超分子を使うトリッキーな方法が発見されました。

シベリアの光るミミズはちょっとカワリモノだった

光るミミズにも種類があります。どうやら進化的な起源は単一ではなく、光る仕組みは複数あるようです。シベリアの光るミミズは、他の光るミミズとは違いました。

ウアバゲニンの画期的短工程合成

世界的に有名なバラン教授が、ウアバゲニンの効率合成を達成しました。さながら電子をバトンにして分子内で酸化還元反応のリレーを回すかのような、独自の合成戦略が活用されています。『サイエンス』に掲載されたハイインパクトな天然物合成の成果を紹介し…