気になった論文(簡易更新2016.4-2016.7)です。
身近な魚はみなエラ呼吸で、肺はありません。しかし、シーラカンスには肺があったのだと、新たに分かりました。
より遠くを見ようと望遠鏡が登場したのと同じように、より小さなものを見ようと顕微鏡は改良が続けられてきました。そして、最新技術は、分子の周りをめぐる電子の分布までをも見通そうとしています。
将棋を指して、桂馬で飛車角両取りを掛けられると、「やられた!」とか「悔しい!」と感じます。がん細胞に有毒な天然化合物の中には、これと同じように、細胞骨格を構成する2種類のタンパク質、アクチンとチューブリンを狙って両取りを掛けてくる、効き方…
テルペンのなかまには、よい匂いがして香水に使われるなどさまざまな機能成分が多く知られています。新たに、テルペンのなかまを化学合成するために超分子を使うトリッキーな方法が発見されました。
ヒトの身体で最も硬い場所は歯です。では、イカの身体で最も硬い場所はどこでしょうか。その硬い部分のできる仕組みが、最近になって分かったそうです。
ヒツジは群れでいることが好きです。しかし、この群れが協調性を反映したものでは、必ずしもないといいます。
チョコレートには、気休め程度ではあるけれども恋の媚薬成分が含まれると一部で信じられ、2月14日のバレンダインデーには女性から男性への贈り物にされます。実は、このチョコレートの消費量と、人口あたりのノーベル賞受賞者数の間には、密接なつながりのあ…
植物ホルモン受容体で立体構造が解明され分子設計が可能になったため、植物ホルモンの作用を打ち消す試薬が続々と登場しています。オーキシンに続き、アブシジン酸とジャスモン酸で受容体アンタゴニストが合成されました。
肌がまだらに白くなる「白斑」を起こし自主回収された某社化粧品の美白成分である「ロドデノール」は、細胞の中で別の物質に変化し細胞毒性を示すことが、培養皮膚細胞を使った実験で判明しました。
光るミミズにも種類があります。どうやら進化的な起源は単一ではなく、光る仕組みは複数あるようです。シベリアの光るミミズは、他の光るミミズとは違いました。
世界的に有名なバラン教授が、ウアバゲニンの効率合成を達成しました。さながら電子をバトンにして分子内で酸化還元反応のリレーを回すかのような、独自の合成戦略が活用されています。『サイエンス』に掲載されたハイインパクトな天然物合成の成果を紹介し…
はじめに
女性のバストサイズには、個人差があります。「大きいほど肩こりになりやすいのでは?」とよく言われます。確かな証拠はあるのでしょうか。
日本では、春の夜空を眺めると、かに座を見つけることができます。かに座の星のカニの右手に6等星があります。この恒星には5つの惑星があり、そのうちの1つはなんとダイヤモンドでできています。
従来の有機合成化学の方法論は、ガラス器具内の石油派生化合物中での反応に特化してきました。しかし、生体物質、とくに生体高分子の取り扱いにはいまだ限界があり、生体適合な新規反応の、さらなる開拓が期待されています。新たに、DNAやRNAなどの核酸を、…
西暦2014年は午年でした。馬の最先端研究を日本語解説します。たったひとつの遺伝子が、走り方を決めていたというのです。側対歩の走り方ができるかどうかを、転写因子のDMRT3が決めていました。
相手が今までつきあった異性の人数を知りたいと思ったことはありますか。実は、生まれながらに一定の傾向があり、遺伝子のDNA配列を調べると分かってしまうと言います。恋愛遍歴の決め手は、神経調節物質ドーパミンに関係する遺伝子にある、とか。
差が2であるような連続した素数の組を、双子素数と呼びます。この双子素数が無数に存在するかは、100年以上の長きにわたり、数学者の頭を悩ませてきました。双子素数が無数にあるとの予想に対して、証明つきの結論は、まだ与えられていません。最近、問題解…